揚げギョウザ越しに川を思う
「幸せは、それを求めていない時にさりげなく訪れる」。
私の場合は、社食の揚げギョウザを食べながら、窓から見える川をぼーっと眺めていた時だった。
(若いんだから友達とユニバ行った時、とか言えばいいのにw それができないんだ。)
それもその時に感じたわけでなく、夜寝る前に今日のことを思い出して、「あぁあの瞬間は幸せだったのだな」と思い出す感じ。幸せって、当たり前にあるどうでもいい瞬間すぎて、本来なら素通りしてしまうものなのだろう。
揚げギョウザの味は別に普通だし(社食だからね)、何がそんなに幸せだったのかというと、川を眺められているところである。その川といえば、近くに住んでいたおばあちゃんのことを思い出す。
おばあちゃんのいたこの街。川の向こうとこちらの街を、父親が連れ回してくれた。散歩したり、ご飯食べたり、買い物したり。賑わってはいるのに、自然の余白やのんびりした感じがあって、ここで過ごす時間が好きだった。
おばあちゃんがいなくなってから、ここ10年くらいは数えるくらいしか訪れていなかった。
「いつかこのエリアに住んでみたい」と思っていて、彼氏に話してみたこともあったけれど、私が凍っているみたいに何もできない時だったから、内心馬鹿にされていたかもしれないな(笑)。「何十年後の夢かな〜」くらいに思っていたところ、たまたま、春からこの近くで働くようになった。
もしおばあちゃんが今もいてくれていたら、週に何回おばあちゃんの家に帰っているか分からない。社会人がそんなことしてたら迷惑極まりないだろうけど(笑)、どっしり座って、笑顔であの家で出迎えてくれる気がする。
なんといっても、私の第二の故郷。おばあちゃんのいるこの街。帰ってきた感覚なのだ。
今の自分の感性で楽しんでみたいな。