ちゃちゃののほほんらいふ

ちゃちゃののほほんらいふ

付かず離れず

 

吉本ばななさんは本当に人のことをよく見ている。

 

とある短編小説の中で病気になった人の描写が出てくるのだが、読んだ時、周りにいた人に重なった。

 

全ての人が必ずしもそうなるとは限らないが…。

 

当時その人は、どこかその人らしくなくなっていたように思う。真逆の性格を備えたみたいで、忙しそうで、早口で、何かに焦っていて。

 

自分にとって大切な人であることには、変わらなかったけれど。

 

私には「なんかおかしいなぁ」と突っかかる感触があったのは確か。しばらく経った後、その子の状況を聞いて「やっぱりあの違和感は…!」と納得したのだった。

 

 

何か原因があって、その人がその人らしくなくなってしまうことがある。ただ、どんな状況だって、その人のことを気にかけていたい。

 

四六時中ピッタリとそばにいることだけが愛だとは思わない。自分の気持ちに従って、付かず、離れずの距離を保てたら良いな、という関係だってある。

 

上手くいく状況にいるかそうでないかなんて、気にならない。どんな距離にいたって、相手のことを気にかけている。

 

厳しいけれど、人生つまずいた時に離れていって、繋がりがなくなってしまう人との未来はない、と思う。

 

自分が離れてしまったことも、離れられてしまったことも、逆に相手が自ら去っていってしまったことも、ある経験を振り返って。